フィンガーピッキングとピック弾きでは、コードの押さえ方に違いが生ずる時もあり、フィンガーピッキングの方がコードの押さえ方が楽になります。何故そのような事になるのかを、先ずフィンガーピッキングで使う指を確認し、次にコードCとFを例に挙げ見ていきましょう。

コードの押さえ方の違い

フィンガーピッキングの指記号
フィンガーピッキングの指記号の画像

フィンガーピッキングは4本が基本

フィンガーピッキングは親指を親指の記号と、人差し指を人差し指の記号と、中指を中指の記号と、薬指を薬指の記号と表し、これら4本が基本とされます。小指は小指2の記号と表されますが、使わない事が多く、ここでも使用しません。なので、フィンガーピッキングで弾くコードも、先ずは4本の弦が最大と考えてください。

ピック弾きの押さえ方
ピック弾きの押さえ方指板図

フィンガーピッキングでは無理

上記の指板はピックでジャラ~ンと弾くような、一般的なコードCとFの押さえ方です。これだと先ほども説明したように、5本以上の弦を弾かないといけないので、フィンガーピッキングでは指が足りず弾けません。なので、次のような押さえ方をしてやります。

フィンガーピッキングの押さえ方
フィンガーピッキングの押さえ方指板図

フィンガーピッキングで弾ける

コードCは4弦2フレットの中指の押弦記号を、コードFは5弦3フレットの薬指の押弦記号と、4弦3フレットの小指の押弦記号を除いたのがフィンガーピッキングの押さえ方で、これだと弾く弦は4本で済みます。しかし、鳴らす音を少なくしても良いのか、という疑問を持つ人もいるでしょう。次の音名を見てください。

  • ピック弾きで鳴る音名
    ピック弾きで鳴る音名指板図
  • フィンガーピッキングで鳴る音名
    フィンガーピッキングで鳴る音名指板図

コードの構成音

コードCの構成音は「C・E・G」で、それら3音が鳴っていればコードCとして成立します。なので、4弦2フレットのE音がなくなっても、1弦0フレットのE音が鳴るので良い分けです。コードFの場合も全く同じで「F・A・C」の構成音が、違う弦で鳴っていれば良いという分けです。

更に削ったコードの音名
更に削ったコードの音名指板図

コードの音は削れる

コードCなら「C・E・G」が、コードFなら「F・A・C」が鳴っていれば良いので、上記の指板のように3音だけでもコードとして成立します。最小の3音しか鳴ってないので、音量面で物足りなさを感じますが、曲によってはこの方が良い場合もあります。

アルペジオコードの練習
アルペジオコードの練習2小節

弾く直前に押さえる

アルペジオとはコードを1音ずつ分散して弾く奏法で、このタブ譜面だとフィンガーピッキングで弾くにしても、ピック弾きの押さえ方が必要です。しかし、最初から一気にピック弾きの押さえ方をする必要もなく、※の音は弾く直前で押さえても弾く事は可能でしょう。

ピック弾きの押さえ方へ移行

フィンガーピッキングの押さえ方よりも、ピック弾きの押さえ方の方が演奏の多くに対応できますが、やはり押さえ方が難しいです。なので、先ずはフィンガーピッキングの押さえ方で覚え、徐々にピック弾きの押さえ方へ移行する、というのも1つの方法かと思います。

記事終了
このページのまとめ
  • フィンガーピッキングで使う指は4本が基本。
  • コードは構成音を削って弾いても良い。
  • 少しずつピック弾きの押さえ方も覚える。